米国サイバー戦略の分析(柱2)

柱2は、「アメリカの繁栄を促進する」です。
これは、さらに、「活気あふれるデジタル経済を育む」「米国の独創性を育んで保護する」「優秀なサイバーセキュリティ人材を育成する」からなりたっています

「活気あふれるデジタル経済を育む」ための優先的な行動としては、適応可能でセキュアなテクノロジー市場にインセンティブを与える・革新の優先順位付け・次世代インフラへの投資・国境を越えたデータの自由な流れを促進する・新興技術における米国のリーダーシップを維持する・フルライフサイクルサイバーセキュリティを促進するがあげられています。

  • 「適応可能でセキュアなテクノロジー市場にインセンティブを与える」というのは、セキュアの技術を採用するための市場の障害を克服し、ベストプラクティスを促進する戦略を発展させるために連邦政府が努力するということです。
  • 「革新の優先」は、サイバー脅威を減少させるイノベーティブな能力を発展、共有、構築するのに障害となる政策的障害を排除しようということです。
  • 「次世代インフラへの投資」について、次世代技術(5G、AI、量子コンピューティングなど)の技術の進展のために連邦政府は、協力するということです。
  • 「国境を越えたデータの自由な流れを促進する」については、国家安全の名のもとに、データローカライゼーションや規制の強化をはかる国家が増加しているのに対して米国企業の競争力を減退させるとし、オープンで自由な情報の流通に努力するとしています。
  • 「新興技術における米国のリーダーシップを維持する」においては、米国のサイバーセキュリティのイノベーションを押し進め、堅固な世界的なセキュリティ市場における障害を減少させるとしています。
  • 「フルライフサイクルサイバーセキュリティを促進する」については、システムの脆弱性を減少させ、攻撃が柔軟に回復させるものとし、さらに、テスト、訓練し、運用のベストプラクティスを発展されるとしています。さらに、調整された脆弱性公表、クラウド(crowd)ソースのテストなどのイノベーティブな評価を促進させるとしています。

「米国の独創性を育んで保護する」は、さらに、米国における外国資本による投資と運用の見直しのためのメカニズムの更新・強力でバランスの取れた知的財産保護システムを維持する・アメリカのアイデアの機密性と完整性を守る、という優先事項があげられています。

  • 「米国における外国資本による投資と運用の見直しのためのメカニズムの更新」については、電気通信ネットワークが国民生活にとって重要であることから、FTCのライセンスの基準を見直すものとしています。
  • 「強力でバランスの取れた知的財産保護システムを維持する」については、特許、登録商標、著作権の知的の国際的な保護システムを発展させ、敵国が米国の調査と発展を、不当な方法で利得するのを防止するとしています。
  • 「アメリカのアイデアの機密性と完整性を守る」については、いままで、他国が、違法にアイディアなどを奪われてきており、それに対抗するよう努力するとされています。

「優秀なサイバーセキュリティ人材を育成する」においては「才能のパイプラインを構築し維持する」「アメリカの労働者のスキルアップと教育機会の拡大」「連邦のサイバーセキュリティ労働力を強化する」「エグゼクティブ・オーソリティを使用して才能を強調し報酬を与える」が優先事項であるとされています。

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