昼食のあとは、Global silence or global battle?のセッションです。ちょっと、アジアっぽいお話が入るところが特徴というところでしょうか。
1st Lt Ji Young Kongさんは、「 万能の剣/北朝鮮のサイバー作戦および戦略」韓国の観点からの話です。(論文集では、144頁)
北朝鮮が、従来から、サイバー能力に重点をおいていたこと、50から60のエリート兵士をコンピュータサイエンスを学ぶために留学させていること、サイバーユニットは、6800名ほどとかんがえられること、RGB(偵察一般局)をベースにした組織を有していること、などが紹介されました。
サイバー攻撃が、情報・エイピオナージ/サイバーテロリズム/金融戦争の3つのステージになるということが、紹介されました。
具体的な話としては、2013年のCampaign Kimsuky、2015年のOperation Blockbuster(ソニーピクチャーズ事件など)、Wanna Cryおよひ仮想通貨窃取などの金融戦争(Financial Warfare)などがあげられています。(なお、これらの活動については、論文集の150頁以下に詳しいです)
これらに対しては、北朝鮮は、TTP(Tactics,Technique,Procedure-戦術、技術、過程)の観点から、これらの活動を行っていることが語られました。
次は、Ms. Mihoko Matsubaraさんの発表です。
APACにたいするサイバー脅威として、ハクティビズム、誤情報・選挙干渉、エスピオナージ、金融動機によるサイバー攻撃、ビジネス継続性に対する妨害、通称に対図対決があること、が紹介されました。
また、その他のリスクとして、重要インフラ、中小企業に対するリスクもあります。
具体的な紛争として、インドとパキスタンの2019年のソーシャルメディアの紛争の例、台湾対中国の関西空港の偽情報の事件(2018年)、台湾の選挙の候補者の偽写真の事件(2018年11月)-イヤーピースで助けてもらっているような写真などが紹介されました。
恥ずかしながら、関西空港の偽情報事件は、フォローしていないかったので、非常に勉強になりました。日本語の記事としては、「【台風21号】関空孤立めぐり中国で偽ニュース 「領事館が中国人を救出」 SNS引用し世論工作か」などがあります。
Mr. Kah-Kin Hoさんの発表です。
テロが、合法性、必要性、自信からおきていること、この3つが相互関係を有しており、サイクルをなしていること、抑止力・アトリビューション・ポイントになることなどがはなされ、サイバーにおいても同様であるということでした。
度々でていましたが、英国のジェレミー・ライト法務長官が、2018年5月に主権は、ルールではなく基本であるという発言をしたということがここでも取り上げられました。これは、Day3のシュミット先生のところで触れます。
英国は、同年10月には、ロシアのGRUが、国際法を破っていると批判しているということで、一貫性があるのでしょうか、ということもありますね。