CyconにおけるKaljulaid大統領のスピーチがでていますので、翻訳にかけてみます。
共和国大統領CyCon 2019のオープン時
29.05.2019
皆さん、こんにちは。
ありがとうございます。この素晴らしい会議を開催してくださったCyber Defense Centerのあなたと同僚に感謝します。またタリンに来てくれてありがとう。私はCyConが長年にわたりすべてのサイバー関係者のために重要なカンファレンスを発展させてきたと信じています、そして皆さんは毎年ここから新しいことを聞いて学ぶことを望んでタリンに来ています。そして、私はあなたが失望しないことを保証します。
私は、ほんの数週間前にエストニア政府によって承認された、サイバースペースにおける国際法の適用に関するエストニアの立場をここに紹介することを嬉しく思います。はい、いくつかのNATO同盟国とパートナー国はすでにこの問題についての立場を表明しています。また、 この問題の分析に向けた重要な第一歩に貢献した タリンマニュアルもすでに用意されています。また、国連の政府専門家グループ(UN GGE)の報告や多数の国際機関による声明もあります。しかし、ある意味で話題の最前線であるエストニアがこれまで公式に起草され承認されていなかったのは、実際には少し奇妙なことでさえありました。
昨年私が最高のサイバー法の専門家を私の事務所に招集したのは、そのような理由であり、専門家は、同様に考え、すべてを考慮して、この立場をとりまとめることができ、またそうすべきだと思いました。そうです、私はこの問題について曖昧なままでありそしてこれからも曖昧なままである多くの国があることを知っています、しかしエストニアとしての小さな州は国際法に関してこの種の贅沢を持っていません。冷戦後の最初の大統領であるLennart Meriが、かつて述べ 有名に なったように、国際法は小さな国家の核兵器だからです。
サイバースペースでの、国際法に関するエストニアの見解を紹介する前に、最初に、それが本当にとても重要である理由を簡単に説明します。ここにいる人たちのほとんどは、サイバー、国際法、安全保障の間の連携がそれほど重要な理由は、いうまでもないと考えるかもしれません。
しかし、もし、一般の人から聞かれた場合、その男性はIT製品のエンドユーザーであり、私たち全員が作成しようとしているセキュリティの一部であることを忘れないようにしましょう。そして、セキュリティの基礎と国際法をいつも考えていなければなりません。例えば、NATOと従来の(紛争の)ドメインを考えてみましょう。
NATOの70年の歴史の間に、実際には同盟国はその主権を攻撃されたり失ったりしていません。それは、NATOの集団的防衛態勢が – 少なくとも従来の領域では – 信頼できる抑止力となっており、今後もそうなるであろうからです。結果が知られていて、明白で壊滅的であるので、誰もまだNATOを横切ることをあえてしません。国際法制度の基本原則をいくつか考えてみると、国際法と組織はすべての戦争や攻撃を終わらせることはできませんでしたが、国際法に違反すると 確かに国連安全保障理事会で取り上げられることを誰もが知っています。そしてそれは常に結果をもたらし、それゆえ抑止力としても働くのです。
しかし従来の領域で起きたことのすべてです。いくつかの理由で、控えめに言っても、同じ原則がサイバードメインではあいまいなままです。それは、のぞましいとはいえないでしょう。今日でも、敵対国が悪意のあるサイバー作戦を実行し、同時に複数のサイバー作戦を実行して、それをそのまま逃げおおせることが可能です。あるいは、少なくとも責任帰属(アトリビューション)については、ここ数年で多くの進歩が達成されてきたので、ほとんど逃げおおせるとなります。しかし、その理由の1つは、サイバーが依然として国際的な法律をサイバー分野にどの程度適用しているかなど、多くの灰色の領域を残していることです。国際法は、慣習、協定、慣習から生じていますが、その法律を定義し解釈することは、依然として国家自身の責任です。
したがって、サイバースペースにおける国際法の適用に関してエストニアは、この問題をさらに明確にし、他の同盟国と一緒に道を開くことに貢献するという立場をとります。それはまた、私たち自身の日々の業務におけるサイバーエキスパートを助け、採用しうるサイバー作戦のための私たち自身の交戦規定を起草するのにも役立つでしょう。また、将来のサイバー作戦に対する認識や反応をより明確にしているため、抑止の影響をあたえることもあります。(続き)