CyCon express(28/05/2019)

毎年、CyConの旅行記を、日本に帰ってから、書くのですが、今回は、ちょっと速報です。(今年は、Day-2とDay-1が、いっぱい写真あります)

International Cyber Law in Practice:Interactive Toolkitが正式にお披露目になりました。このプロジェクトのキーマンは、Exeter大学のKubo  Macek先生です。

で、その、CyConでのお披露目で、設定されたTTXの事例が、興味深いので、その片鱗をご紹介です。事例は

A国とB国とは、国境を接しており、両国の関係には、緊張関係がある。A国は、選挙を行おうとしており、事前予測では、接戦になっている。ふたつの主要な政党があり、ひとつは、B国に対して対抗的であり、いまひとつは、B国の目標や価値観に対してはるかに親和的である。B国よりの政党に世論を傾けるために、B国は、電子投票システムに対して、秘密のサイバー作戦を開始した(インシデント1)。この作戦が功を奏したことにより、反B国政党から、親B国政党の接戦での勝利に結果がかわり、同党が、政権を担うことになった。 (以下、略)

というものです。

諸外国におけるフェイクニュース及び偽情報への対応などで、国際法的な分析が、国内法に及ぼす影響は、きちんと考えるべきなのではないか、と紹介したのですが、上のような事例でもわかるように、欧州では、まさにこのような文脈で、ディスインフォメーション問題が語られているということは、意識していてもいいかと思います。

国際法的な分析は、上のツールキットのシナリオ1でもふれられています。これは、そのうちに、分析します。

関連記事

  1. 連邦民事訴訟規則(FRCPの定め)
  2. 自動運転システムの法的実務と課題 ~欧米の動向と実用化に向けた論…
  3. Eneken Tikkほか CYBER CONFLICT FAC…
  4. サイバー防御、「匿名」で強化…インフラ2千社
  5. 長谷部 「憲法」(新世社)
  6. 自動運転車に安全基準=改正道路運送車両法が成立
  7. コンジョイント分析の特許
  8. 英国データ保護法1998の歴史的経緯
PAGE TOP