Cycon express-presidential speech(29/5/2019)(日本語訳 その2)

翻訳の続きです。Google translationをもとにおかしなところを手をいれました。

みなさん、サイバースペースへの国際法(の適用)に関するエストニアの公式の立場は以下の通りです。

まず第一に、多くの国やいくつかの国際機関も認めているように、サイバースペースには既存の国際法が適用されます。 とりわけ、欧州連合、NATO、OECDおよびASEANが同様の宣言をしています。エストニアは常にこの立場を支持してきました。私たちは、国連憲章の記載事項を含む国際法の権利と義務の両方が、IT/通信技術を使用する際に、国家に適用されると信じ、宣言します。そして、そのために私達はタリンマニュアルが学術的な理解を広大に発展させたと信じています。繰り返しになりますが、サイバースペースにおける国家の行動を取り巻く行為に関する法律上の問題や疑問については、既存の国際法から答えを探す必要があります。


第二に、国家はサイバースペースでの活動に責任があります。主権は権利だけでなく義務も伴う。各国は、国際条約または慣習的な国際法に基づくその他の活動に対して責任を負うのと同様に、国際的に違法な(wrongful)サイバー作戦に対して責任を負います。これは、そのような行為が国家機関によって、あるいは国家によって支援または管理されている非国家主体によって行われるかどうかにかかわらず当てはまります。国家は、国家以外の関係者を介して悪意のあるサイバー作戦を実行することによって責任を放棄することはできません。サイバー作戦が国際法に違反している場合は、これを指摘する必要があります。

第三に、国家は、個別にも集団的にも、サイバー脅威と混乱に対する自らの回復力を強化し続けなければなりません。したがって、国家、自国の領土が他の国家の権利に悪影響を及ぼすために使用されないようにするために合理的な努力をしなければなりません。彼らは、悪意のあるサイバー作戦を特定、特定、または調査するために、損害を受けた国の要請に応じて支援を提供する手段を開発するように努めるべきです。この期待は、国の能力、入手可能性、そして情報の入手しやすさにかかっています。昨年ここで述べたように、インフラストラクチャやシステムを利用するような運用を制御できるようにするには、さまざまな国家の能力についても考慮する必要があります。したがって、この期待に応えるには、具体的な結果を達成するのではなく、すべての実行可能な措置を講じることが含まれるべきです。

 そして、これはまた、サイバー脅威を予防し対応するための国の能力を高めるために、さらなる努力がサイバー能力開発と開発協力に行かなければならないことを意味します。私は、エストニアが他の国々、特に十分に堅牢なサイバー防御システムを持っていない国々を支援する際のモデルとして役立つことを願っています。これまでのところ、悪意のあるサイバー作戦がジョージアとウクライナに向けられ 絶え間なく続いているのに、注目してます。結局のところ – 私たち自身のサイバーセキュリティもこれにかかっているからです。


第4のポイント:国家は、国際法に従って、個別にも集団的にもサイバー事業を責任の帰属を特定する権利を有する。同盟国およびパートナー間で 情報を交換し、悪意のあるサイバー活動の責任の帰属を特定する点で、 効果的に協力する能力を向上させ即時に対応することができるようになっています。 悪意のある行為者が、被害を引き起こしていながら 「しらばっくれ(plausible deniability ) 」て、逃げ果せる機会は明らかに縮小しています。昨年は、国家が悪意あるサイバー作戦を個別に、または協調された方法で責任の帰属を特定しうることを証明しました。それは達成不可能であり、際限なく複雑なことではありません。結局は、責任の帰属を特定する国に要求されるものは絶対的な確実性ではなく、合理的なものです。悪意のあるサイバー作戦を評価する際には、技術情報、政治的背景、確立された行動パターン、その他の関連指標を考慮することができます。

 単純に責任の帰属を特定させるというものではなく、有害なサイバー作戦を結果なしに実行することはできないというスタンスをとる必要があります。その好例の1つは、悪意のあるサイバー活動に対するEUの外交的対応のための枠組みを予測した、EUのCyber Diplomacy Toolboxです。 2週間前、EU加盟国は、テロ行為や化学兵器の使用と同様に、悪意のあるサイバー作戦に対して制限的な措置または制裁を課すことを認める水平的枠組みに合意しました。いくつかの同盟国は既に外交的な措置を講じたり、敵対国や有害なサイバー攻撃に責任を負う個人に対して経済的な制限措置を講じています。

 そして、エストニアの立場の 5番目のポイント、そして 最後のポイントになりますが、国家は、 悪意のあるサイバー作戦に対応する権利 をもち、外交的対応、対抗措置、そして、必要に応じて国家固有の権利である自衛権も持つということです。サイバーは、もはや 安易に選択できる武器のように見えてはならず、我々は抑止のためのツールを使用する準備ができていなければなりません。何よりもまず、国家は、領土の完全性および他の国家の政治的独立に対する 武力(force)の脅威もしくは利用を控えなければなりません。しかし、人身傷害や物的損害を引き起こすサイバー攻撃が、国連憲章のもとでの武力の行使(use of force)や武力攻撃(armed attack)につながる可能性があることはすでにわかっています。私たちエストニアは、安定したセキュアなサイバースペースに大きく依存しています。例えば、デジタルインフラストラクチャや社会の機能に必要なサービスを対象としたサイバー作戦によって 、上述のような有害な影響が、 引き起こされる可能性があります。そして私たちの社会やサービスのデジタル化が進むと、有害な影響が、容易に引き起こされることになります。そのような影響を防ぐために、国家は国際法に従って、個別であれ集団的であれ、有害なサイバー作戦に対応するためのすべての権利を維持します。

 集団的対応のための他の選択肢の中で、エストニアは、直接損害を受けていない国が、悪意のあるサイバー作戦によって直接影響を受けた国のために、対抗措置を適用しうるという立場を推し進めているます。対抗措置は、比例の原則と国際慣習法の中で確立された他の原則に従うべきです。 違反を阻止するための集団的努力によって、私たちは、国際的な安全保障と規則に基づく国際的秩序という恩恵を長い間、受けてきました。私たちは、武力攻撃に対する集団的自衛権の行使の形で見てきました。悪意のあるサイバー作戦にたいして、私たちは、前述のように集団的な外交的措置に(集団的な努力)を見始めています。 違法なサイバー作戦による国家の安全に対する脅威は、ますます増加しています。したがって、外交的行動が不十分であるが、武力を行使するための合法的な手段が存在しない場合、国家が違法なサイバー操作に集合的に対応することが重要です。同盟国はサイバースペースでも重要です。

次で、まとめの部分の翻訳と、この演説の意味を考えてみましょう。

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