金曜日に近畿大学の山崎重一郎先生の「福岡ブロックチェーンエコノミー勉強会(SSI)」で、テレ勉強会にて、オンライン参加して、報告した私の資料を、Slideshareにあげてあります。
題して、「ケンブリッジアナリティカ事件とは何か?」です。
このスライドは、英国・情報コミッショナー報告書(Investigation into the use of data analytics in political campaigns A report to Parliament 6 November 2018)の要点をまとめたものになります。
いろいろな見方がありますが、法的な問題としては、データ保護の問題です、と捕らえることが一般になります。表面的には、同意の限界ということになります。Facebookのゲームで収集されるデータが友人のものまで含むということは、ほとんど現実には意識されていなかったということすね。
ただ、いろいろなとらえ方ができて、むしろ、このインパクトは、政治的な活動に利用することができて、あたかも、人の心を自由自在に操ることができる技術だ、ということにあるのではないか、という感じがします。
そして、この事件を契機にして、フェークニュースをもとに、政治的な意思決定を操ることは許されるのか、とか、外国の政府が、このような技術をもとに外国の政治的な意思決定を左右することは許されるのか、ということが議論されるようになっている、というのが私の認識です。そして、この問題意識こそが、現代社会で、重要性をもつものとなっていると考えています。
なので、この事件を、わが国の、「個人情報と同意」の問題だけで把握すると、インパクトを正確に理解できないのではないか、というのが私の認識になります。