IBMのリコメンドに関するコンジョイント利用特許

IBMの(コンジョイント分析に関する)「情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム」の特許が、特開2016-045642で、発行しました。

ポイントは、従来のコンジョイント分析が「バイアス等の選択時の環境の影響は考慮しておらず、環境の影響を排除して選択主体の正確な嗜好を推定することは困難であった。」として「複数の選択環境のそれぞれにおける各選択対象の選択されやすさを示す環境依存度」加えて、ついでに、それを、「履歴データを用いて学習させる学習処理部」を備えて、学習させましょうという仕組みです。

当社では、コンジョイント分析が電子商取引における画期的な仕組みをなすだろうとふれてきました。さらに、これから、リコメンドの数が不十分なままで提案されることが多くなることが確実である(チャットボットや音声コマンドを考えましょう。)ことから、さらに、リコメンドをどれだけ有意義に使うかが、今後のビジネスのキーになることは明確だと考えています。(特に音声コマンドを考えたときに、一対対比のレコメンドがポイントと考えています。)

そこで、IBMが、コンジョイント分析に注目して、しかも、その主体の選考を正確に分析しようと、その影響を、学習させて是正するという特許を出してきたのは、きわめて注目されるものと考えます。この点、当社の特許は、むしろ、商品について計算力を考えて、限られた特性を計算することとして、それ以外は、説明力の限界として、まずは、やってみましょ、というコンセプトをもとにしているのと、正反対のアプローチといえます。果たして、環境依存度なるものが、どの程度、選択に影響を与えるのか、ユーザの履歴を収集するうちにほとんど無視しうるのではないか、それとも、このようなパテントのような学習による修正が有意義なものとしてなるのか、当社としては、前者ではないか、と考えていますが、なんといってもIBMさんなので、今後のなりゆきが注目されるということでしょうか。

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