プライバシー考察の困難性 

インターネットをめぐる法律問題で、もっとも注目を浴びるのは、プライバシー問題。しかしながら、そのプライバシー問題に関する議論は、きわめて混乱しているということがいえるでしょう。そして、その傾向は、特にわが国で顕著なように思われます。

その原因を考えてみるのは、有意義かもしれません。

プライバシーの議論を困難にしているものを「原理的な理由」と「わが国固有の問題」とにわけて、描き出すことができるかもしれません。

原理的な理由というのは、プライバシーの多義性、プライバシー分析の多面的アプローチの不完全さ、プライバシーパラドックスをあげることができるでしょう。

わが国固有の問題については、世界的議論との比較の不十分さ、アプローチの狭小さ、トレードオフ概念の不十分さをあげることができるように思えます。

関連記事

  1. パーソナライズド・サービスに対する消費者選好に関する研究
  2. コンタクトトレーシングアプリの最適な設計のための考え方
  3. FTCの「商業的監視とデータセキュリティのルールメーキング提案事…
  4. プライバシー パラドックス
  5. 検索市場の競争について-マイクロソフトポイント
  6. 続 国際的なプライバシーノーティスの作り方(CCPA準拠とGDP…
  7. グーグルの「市場独占」?
  8. アップデートのお知らせ「新型コロナウイルス対プライバシー-コンタ…
PAGE TOP