「イスラエル軍、イスラム過激派のサイバー部隊に空爆実施。サイバー攻撃への即時反撃と説明」という記事がでています(ZDNet)。
なお、英語での記事ですと、Zark Doffman“Israel Responds To Cyber Attack With Air Strike On Cyber Attackers In World First” 、Kate O’Flaherty”Israel Retaliates To A Cyber-Attack With Immediate Physical Action In A World First “があるかと思います。
論点的には、まず、ハマスのサイバー攻撃が、どのようなレベルのものであったのか、ということになります。武力攻撃といえるのか、それとも、イスラエルの重要インフラに多大な影響を与える「主権」にたいする介入レベルだったのか、ということになります。O’Flaherty記事によれば、イスラエル軍とハマスとの戦闘の間における攻撃であったということです。
少なくても、イスラエルの主権に対する介入レベルであったことは間違いがないので、イスラエルは、これに対して、有形力でもって、反撃するということで、復仇( retaliation )ということになるかと思います。
この場合、論点としては、手法・結果において、受けた被害が釣り合うのかという比例原則の論点になるのではないかと思います。
サイバーによって直接は人は死なないから、違法なのではないか、と主張される(ZDNet)としても、 現在の戦闘作戦において、サイバー攻撃の役割を考えるときに、 具体的には、そのようないえないのではないか、という気もします。
もっとも、イスラエルの行き過ぎた殺傷力の行使は、違法であるということがいわれているので、今回も同様であると位置づけられるのかもしれません。もうすこし、具体的な事実関係がわからないとなんともコメントがだせないかもしれません。