デジタル庁って何? 概要発表記事から探る

とある講演で、デジタル庁について簡単にふれるので、わかっていることをまとめることにしました。

まずは、「デジタル庁」組織の概要公表 -マイナンバー制度一元的に 民間人材登用がカギ」という記事がでています。

同日、第4回デジタル改革関連法案WGが開催されて、そこで、概要が公表されている様子です。

様子ですといっているのは、第4回デジタル改革関連法案WGが開催された資料等がまだ公表されていません。同WGの ページは、こちら

ということになります。

ところで、デジタル改革関連法案ワーキンググループの第3回 会議資料として「設置への提言」がでています。提言はこちら。

  • 我が国の経済・社会の礎としてのデジタル・トランスフォーメーションを牽引・推進する、包括的で、予算・権限・人員・責任を持った司令塔機能(1・2)。あと、人材についての、(1) 外部人材が活躍できる柔軟な人事制度 (2) イノベーティブでオープンな組織文化 (3) 民間と同等の最新ツールを使える環境や人材のコラボ・活用/人材の厳選(12・13・14)
  • 各省の情報システム及びネットワークシステムはすべてデジタル庁が統括・管理し、必要な部分はデジタル庁が一括して整備・運用(8)
  • システム開発.調達.運用の留意点(10-11)
  • 各省内部の情報システムと情報ネットワーク機能に関して、デジタル庁で一元的に提供できる体制とし、サイバーセキュリティ上の政府システムの責任を持つこと/包括的な連携体制を整備する(3および4)
  • マイナンバーと連携して発展するアーキテクチャを、デジタル庁が責任を持って設計・実装/マイナンバーか、誰に何の目的で使われたかを透明に伝達する環境をデジタル庁が一元的に整備(5および6)
  • データの、相互運用性、品質、使われ方の評価の仕組み(7)
  • 地方自治体の情報システム及びネットワークの基盤整備の制度企画を一元的に行い、それに基づいた全国自治体システムとネットワークに関する透明で健全な調達/基盤の持続的な運用・更新の体制及び地方自治体ごとの特色を活かす柔軟性の確保(9)

という感じですね。項目が整理されていないのは、愛嬌ということで、上のように整理されるかと思います。以下、項目ごとに見ていきましょう。

1 組織/人材 (項目1・2・12-14)

首相直轄の組織とし、社会全体のデジタル化推進の「司令塔」と位置づけて強い権限を持たせ、各省庁が別々に要求していたデジタル関連予算を同庁が一括で管理・計上する

でもって、人材については、マイナンバー制度及び国と地方のデジタル基盤抜本改善ワーキンググループの資料も参考になりまそうです。

2 政府の情報システム及びネットワークシステム

政府の情報システム/ネットワークは、すべてデジタル庁が統括・管理し、必要な部分はデジタル庁が一括して整備・運用(項目8および10、11)

このあたりが一番のミッションになるものかと考えられます。COCOAについても、HERSYSの クラウド化の予算の上に乗っけてもらったやっと開発されたわけですが、そのようなパッチ宛ではなくて、きちんと戦略的に対応する仕組みをつくってもらいたいものですね。

3 地方自治体との関係(9)

 地方自治

5.マイナンバー制度及びデジタル・ガバメントに係る体制の抜本的強化

  •  国・地方のデジタル基盤構築と IT 戦略推進体制の強化・IT 人材採用の増強
  •  カードの発行・運営体制の抜本的強化(JLIS の体制強化、専門性向上、国の関与等)
  •  24 時間 365 日、安定稼働できる仕組み体との関係

あと、「マイナンバー制度及び国と地方のデジタル基盤の抜本的な改善に向けて-課題の整理-」という書類において、

  • 国と地方を通じたデジタル基盤の構築
  •  マイナンバー関連システム(マイナンバー管理システム、マイナポータル等)、住基ネット、自治体システム群の政府関係システムを含めたトータルデザイン
  •  民間との相互連携の強化(API 利用の促進)・官民接続基盤の整備(携帯会社、会計ソフト、金融機関等)・民間の顧客サービスにマイナンバー制度が活用しやすいシステムの構築
  •  自治体の業務システムの統一・標準化の加速策
  •  オンラインによる手続きの完結、即日給付、オンライン手続きにおける「世帯」の扱い、多様な住民サービス等に対応したシステム環境整備
  •  デジタル・ガバメントに係る新規施策の先進自治体等を通じた実証と段階的な展開
  •  クラウドやオープン・イノベーションの活用、システムの内製化等によるコストパフォーマンスの実現
  •  病床管理、感染症情報、災害情報等の全国のリアルタイムの情報基盤の整備と公的な数量データの FAX 等の利用の見直し
  •  マイナンバーカードを活用した自治体と住民による情報の相互活用(健康情報、電力使用量等)
  •  固定資産課税台帳とその他の土地に関する各種台帳等の情報連携等の検討
  •  国と地方の申請受付システム等の一元化や国と地方の役割分担の見直しの検討

などが課題として上がっており、これらがデジタル庁の課題になってくるものと考えます。(ちなみに、「マイナンバー制度及び国と地方のデジタル基盤抜本改善ワーキンググループの開催について」ということで上のWG自体は、廃止されています)

4 マイナンバーとの関係

新聞記事では、

現在、マイナンバー制度は総務省や内閣府などに所管がまたがっているが、今後はデジタル庁が制度全体の企画立案を一元的に担う。マイナンバーカードのシステムを管理・運営する「地方公共団体情報システム機構(J―LIS)」は衣替えして同庁と総務省が所管し、国の関与を強化する。

とされています。

上の「マイナンバー制度及び国と地方のデジタル基盤の抜本的な改善に向けて-課題の整理-」という書類においては、

  • マイナンバーカードの利便性の抜本的向上
  • マイナンバーカードの取得促進
  • マイナンバー制度の利活用範囲の拡大
  • 国と地方を通じたデジタル基盤の構築
  • マイナンバー制度及びデジタル・ガバメントに係る体制の抜本的強化

が唱えられているので、これらが整理されてメインのミッションになってくるものと考えられます。

5  データ戦略との関係について

デジタル庁は、「データ戦略」との関係でも、重要な役割を果たすことが期待されているということができます。

その点は、データ戦略タスクフォース(第3回)「事務局説明資料」でみることができます。

  • 国・地方の情報システム

整備方針/ マイナンバー企画立案/ ID・認証・電子証明の企画立案

  • 準公共分野の情報システム

整備方針

という感じです。

6 サイバーセキュリティ

新聞記事では、

デジタル庁内にサイバーセキュリティーの専門チームを設置する。内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)と連携し、サイバー攻撃対策などを強化。

となっています。NISCがデジタル庁にお引っ越しするわけではないので、どのような感じになるのか、もうすこし具体的な案をみてみたいと思っています。

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