NHKのニュースで、「デジタル鑑識」という用語がピンとこないというコメントを聞きます。これは、デジタル・フォレンジックスの翻訳だと思いましょう。私なりの定義は、概念のページにおいてあります。
ちょうど、フォレンジックスまわりは、日本では、2002年後半くらいから、関係者で議論されてきました。アメリカでは、2000年くらいに、Computer forensicsの本がたくさん出版されるということがありました。
私は、そのころから、お手伝いしていて、社会安全研究財団さんをお手伝いして、「アメリカにおけるハイテク犯罪に対する捜査手段の法的側面」報告書をまとめたのが、2003年のことです。公開は、2004年3月です。
その成果の報告をかねて2004年4月5日にJSMS分科会で、講演したのですが、そのときの資料では、
•警察庁-「 (略)2004年度までに、司法手続きのための電子的記録の解析技術に関する系統的な調査研究等を行い、『コンピュータ法科学』分野の確立を目指す。(警察庁-「e-Japan重点計画-2002」の「5 高度情報通信ネットワークの安全性及び信頼性の確保」の「具体的施策」)
が、このようなプロジェクトを考えていたことを紹介しています。
あと、佐々木良一先生が、 (http://www.cyberpolice.go.jp/column/explanation03.html)で解説していました(これは、2003年の末くらいでしょうか)。(今は、リンクぎれです)
2004年の年末飲み会(コミュニティ)やろうね、といって、イベントを始めましょうということになりました。その年は、情報漏えいの当たり年だったので、フォレンジックスへの注目を集めるために、新聞記事あたりで、「デジタル鑑識」として、取り上げてもらうように動いたような気がします。