特定重要技術の第一次研究開発ビジョンの原案/基本指針案について

令和4年8月8日に、第2回  経済安全保障重要技術育成プログラムに係るプログラム会議が開催されて、政府が財政支援を行う対象を選んだ「第1次研究開発ビジョン(構想)」の原案などが明らかになりました。

まずは、会議のページはこちらです。

経済安全保障重要技術育成プログラムに係る研究開発ビジョン プログラムの対象とする領域と重点的な先端技術分野 (第一次)骨子(案)は、資料2-1です。

プログラムの特徴、研究開発ビジョンの特徴、支援対象とする技術、配慮すべき事項が記されています。技術としては、

  • 「先端的な重要技術」×「社会や人の活動等が関わる場としての領域」を考慮し、全体を俯瞰
  •  研究開発ビジョン(第一次)において支援対象とする技術を整理
    【先端的な重要技術】 AI技術、量子技術、ロボット工学、先端センサ―技術、先端エネルギー技術
    【場としての領域】 海洋領域、宇宙・航空領域、領域横断・サイバー空間領域、バイオ領域

となっています。

具体的な支援対象とする技術のまとめは資料1-3になります。具体的な領域と技術をすると、こんな感じです。

個人的には、フォローしている(2)宇宙・航空領域 と(3)領域横断・サイバー空間領域 をみます

宇宙・航空領域

技術としては

【衛星通信・センシング能力の抜本的な強化】

    •  低軌道衛星間光通信技術
    •  自動・自律運用可能な衛星コンステレーション・ネットワークシステム技術
    •  高性能小型衛星技術
    •  小型かつ高感度の多波長赤外線センサ技術

【民生利用のみならず公的利用における無人航空機の利活用の拡大】

  •  災害・緊急時等に活用可能な長時間・長距離等の飛行を可能とする小型無人機技術
  •  小型無人機を含む運行安全管理技術
  •  小型無人機との信頼性の高い情報通信技術

【優位性につながり得る無人航空機技術の開拓】

  • 小型無人機の自律制御・分散制御技術
  •  空域の安全性を高める小型無人機等の検知技術
  •  小型無人機の飛行経路における風況観測技術

【航空分野での先端的な優位技術の確保】

  •  航空機エンジン向け先進材料技術
  •  超音速要素技術(低騒音機体設計技術)
  •  超音速要素技術(幅広い作動域を有するエンジン設計技術)
  •  デジタル技術を用いた航空機開発製造プロセス高度化技術

領域横断・サイバー空間領域

これは、方向性もあわせてみます。

取組の方向性

○ 「国民の安全と安心を確保する持続可能で強靭な社会」への変革に向けて、不確実性の変容・増大への対応に貢献する安全・安心を確保する基盤、感染症やテロ等、有事の際の危機管理基盤の構築に向けた取組を進める必要。
○ 当該領域は、国としてのニーズが網羅的に整理されているとは必ずしも言えない状況であり、支援対象とする技術は、改めてニーズや課題を同定しつつさらに検討が必要。
○ 当該領域は、海洋や宇宙・航空領域を横断するような取組や、エネルギー・半導体等の確保(供給安全保障)など、その他の経済安全保障に関係する取組みも含まれ得ることにも留意。

支援対象とする技術

  •  AI セキュリティに係る知識・技術
  •  不正機能検証技術(ファームウェア・ソフトウェア/ハードウェア)
  •  ハイブリッドクラウド利用基盤技術
  • ハイパワーを要するモビリティ等に搭載可能な次世代蓄電池技術
  • 宇宙線ミュオンを用いた革新的測位・構造物イメージング等応用技術
  • 生体分子シークエンサー等の先端研究分析機器・技術

となります。

あと、経済安全保障法60 条第 1 項の規定及び経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する基本的な方針(以下「基本方針」という。)に基づき、特定重要技術の研究開発の促進及びその成果の適切な活用に関する基本指針(以下「本基本指針」という。)を定めるという特定重要技術の研究開発の促進及びその成果の適切な活用に関する基本指針(案)は、こちらです。 

 

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