不正送金「ネット潜入捜査」 わざとウイルス感染、犯人監視

「不正送金「ネット潜入捜査」 わざとウイルス感染、犯人監視 」という記事がでています

この記事においては、意図的にボットネットにウイルス感染させた端末を紛れ込ませ、犯人の動きを監視するという行為が紹介されています。

ボットネットに端末が感染するので、それ自体、他のメール感染の土台になるのか、D-Dosのツールになったりするのか、それだとすると、それを意図的になすとすると、法体系としては、刑法の各規範との衝突というのもありうるかな(前者であれば、不正指令電磁的記録供与(168条の2第2項)、後者ならば、業務妨害罪)という点も指摘しうるかもしれません。

もっとも、私は、法執行機関が、犯罪者の動向を把握するために、なす行為が、わが国の法体系上、違法行為に該当しうる場合においても、正当な業務行為として整理される場合があるのではないか、という問題提起を、「リーガルマルウエアの法律問題」でしています。この論文との関係でいえば、正当な業務行為として整理される一つの場合ということがいえるような気がします。

関連記事

  1. 松原実穂子「ウクライナのサイバー戦争」を読む
  2. CLOUD法は「政府は企業が保有する個人情報を容易にアクセス可能…
  3. 脆弱性の開示の枠組を深く勉強したい人に-ワクチンの予約システムの…
  4. ロボットとコンピュータセキュリティ
  5. Cycon 2019 travel memo day2 (1)
  6. アクセス・無害化措置についての有識者会議の議論整理(ボットの解毒…
  7. Abraham,Daultry 「サイバー脅威インテリジェンス共…
  8. 「サイバー攻撃、能動的防御は独立機関が必須 宍戸常寿氏」日経・経…
PAGE TOP