マイクロソフト みんなのAIブログで「チャットボットを作るときに気を付けるべき唯一つのこと」という記事がでています。
非常に勉強になる記事です。
「あなたがアプリ、ウェブサイト、電話、その他の特定のニーズに対処する他の方法よりもユーザーにボットを選んでほしいと願っている」すなわち、ボットが望ましいと思っているのは、なぜですか、ということになるかと思います。ボットというのは、ユーザが、システム提供者よりも、情報をあまり有していないときに、ユーザみずからが、情報を検索するのが困難なときに、システム側で、決定木に基づいて選択を与えて、一定の結論を提供するのに適したシステムだと考えます。
法律相談支援ボットというのは、まさに、このような目的にフィットしています。たとえば、交通事故の過失割合がいくらになるか、これは、弁護士であれば、赤本という本を見ていけば、過失割合が出てくるのは、だれでも知っているのです。
ところが、ユーザは、どこに、どう書いてあるかは、わからないということになります。その間をつなぐのにもっとも適した手段ということがいえるかと思います。
htmlで、イエス か、ノーかで、クリックさせていってもかまわないわけですが、自分の答えをいれていくと回答にたどり着くのは、自然だし、ユーザにとっては、容易であると考えることになると思います。
また、スマート度合い・自然言語の量・ボイスが成功を保証するものではないというのもそのとおりです。これは、人工知能対人工無能(脳)?でふれました。自然言語対ボタン式でもいいです。上の目的に達するのに、何が合理的なものなのか、という判断になります。
ユーザエクスピリエンスが重要であるというのは、そのとおりですね。詳しくは、「人工知能が法務を変える?」の会議で報告しますが、人間は、ボットが相手になると、我慢できなくなりそうです。その意味で、短い受け答えが必要になります。しかし、法律相談だと少ない情報で、法律相談の示唆までたどり着くことはできないので、このバランスというのは、一つの課題になりそうです。