ドローン攻撃への対策という表現を使いましたが、米国では、対無人航空機システム(COUNTER-UASシステム)という名称のもとで、
対無人航空機システム(COUNTER-UASシステム)という用語は、無人航空機または無人航空機システムの制御を合法かつ安全に無効化、中断、または捕捉できるシステムまたはデバイスを意味する
とされています(合衆国法典44801条(5)-これは、2018年FAA再授権法341条(a)によります)。同法は、こちらです。
この手法については、FAAの技術的覚書があります。
具体的な仕組みとしては、大きくは、探知と防御にわけられることになります。
探知
これは、無人航空機自体の場所およびその操作者がどこにいるかを明らかにするものです。
レーダー
具体例としては、「「セコム・ドローン検知システム」を発売」
無線受信機(RF)
具体例としては、「電波探知妨害装置」
音響センサー(acoustic sensor)
具体例としては、パナソニックシステムネットワーク 「ドローン検知システムの受注を開始」
視覚センサー
などがあります。
防御
これは、実際に悪意ある無人航空機から、安全を守るために種々の行為をおこなうものをいいます。
ジャミング
Drone gun(https://youtu.be/fpmVTbBB0Qc)
Skyfence(https://youtu.be/1N4EgtL08MQ)
なりすまし(GPS信号)
ハッキング
Maldrone (https://youtu.be/5SlWdl4ZuAI)
物理的捕獲
DroneCatcher(https://youtu.be/zepmZ574Wjw)
Skywall(https://youtu.be/M6tT1GapCe4)、
鷲による捕獲(https://youtu.be/Vd00zh4NGcc)
破壊(レーザー照射など)
Atena(https://youtu.be/hNsUtZmWgdg)
などがあります。
あとは、興味深いのは、
槍に(https://youtu.be/QRmhdQB8YRw?t=266)、野球のボール(https://youtu.be/kwQ7LpkJLPM)ですね。
レーダーと無線による方式は、電波を利用するので、電波法の秘密の保護の解釈で、傍受した電波の通信内容を防御に利用するということで窃用に触れそうです。なので、正当業務行為という形で、違法性阻却になる、ということかと思います(電気通信事業法の「電気通信事業者におけるサイバー攻撃等への対処と通信の秘密に関するガイドライン」参照ですね。)
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注)その後、この窃用について、空港管理者との関係で詳しく検討しました。むしろ、傍受した結果の利用ということで、それ自体に当然に利用される、と解すべきだろうと思います。