続・宇宙-サイバーセキュリティ法の最後のフロンティア その4

2010年代前半

2014年 ウクライナによるロシア・テレビ衛星軌道妨害
この事件は、2014年に、ロシアが、ウクライナが、ロシアのテレビ衛星の放送をジャミングにより妨害していると主張したという事件です この記事(Russia Today (2014), ‘Attempt to jam Russian satellites carried out from Western Ukraine’, 14 March 2014)は、こちらです。

また、ロシアのハッカーグループは、Turlaを用いて、ウクライナの情報に対して、スパイ行為をなしたとされています (以下でふれます)。

2014年 米国の気象衛星システムに対するサイバー攻撃
この事件は、中国のハッカーグループが、2014年10月に、米国の気象衛星システムに対するサイバー攻撃を行い、障害対応、航空、船舶などに関する貴重なデータを流出させたという事件です

国家気象センターの発表によると、10月20日には、少なくても、気象衛星のいくつかのデータが失われ、気象予報の正確性に対する問題が発生するとのことでした 。
もともとは、9月には、発生していたところ、上記10月20日までは、気がつきませんでした。攻撃者が中国ハッカーであることは、政治家に対して、NOAA(National Oceanic and Atmospheric Administration)が認めています。

2015年 Turlaの衛星悪用活動
これは、サイバースパイグループであるTurlaが、「Epic」マルウェアを用いて、バックドアを仕掛けて標的のネットワークに侵入し、内部情報を収集し他の地に、最終的には、広範な衛星通信のメカニズムを利用して、自らの活動の痕跡を隠蔽していたという事件です。 (Russian group accused of hacking satellites” )。「Kaspersky Lab、サイバースパイグループ「Turla」の衛星を悪用した活動を解明」です。

2010年代と衛星システムというと、
ISEE-3/ ICEの復活
これは、任務が完了し、通信が打ち切られていたNASAの宇宙探査機「ISEE-3」に対して、クラウドファンディングで資金を集めた宇宙愛好家グループ(ISEE-3 Reboot Project)が交信に成功したという事件があります
ISEE-3は、1978年に打ち上げられた衛星で、1980年代に太陽風の研究等に使われました。16年ぶりに地球に接近したのを契機に、2014年6月までに衛星を制御し、軌道制御を行い、L1点(宇宙ステーションの場所に最適なラグランジュ点)に戻そうと試みられました。そのまさに数奇な運命は、こちらの動画からどうぞ(迷衛星の軌跡 #09 ISEE-3/ICE )。

この試み自体は、失敗に終わりましたが、ISEE-3は、惑星間空間観測という新たなミッションに向かいました。ある、意味、衛星システムのコントロールは、国家でなくても、通信技術を有する民間の力があれば、十分であるということをしめしているといえるでしょう。

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